ファンダメンタルインデックス普及協会 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ファンダメンタルインデックスの配当金の概念についてファンダメンタルインデックスの4つの構成指標の最後は「配当金」です。 高配当株のリターンが高くなる現象は、有名な「ダウの犬戦略」を筆頭に、数多くの検証データが存在します。高配当株は、いわゆるバリュー株効果の一種でもあります。しかし、このような高配当戦略と、ファンダメンタルインデックスの「配当」の概念とは、微妙に意味合いが異なります。 高配当戦略は通常、配当利回り〜つまり一株当たりの株価と配当金の『比率』を比べるものです。一方で、ファンダメンタルインデックスの配当金の順位付けは、企業が全ての投資家に支払う『総額』で決められ、配当利回りは全く関係ありません。 例えば下記の3社で比較した場合、配当利回りで順位付けするならば、A社は5%ですから最大となります。しかし、ファンダメンタルインデックスでは、配当金の総額が最も多いC社のウエイトが最大になります。具体的には、ファンダメンタルインデックスの配当概念では C社の配当総額 ÷ 全社の配当総額 = 150万円÷300万円 となるので、C社のウエイトは50%となります。逆にA社のウエイトは50÷300=16.7%にしかなりません。しかしこれでも、時価総額加重平均の場合(1千万円÷2億1千万円=約4.8%)よりも、A社のウエイトの小ささ〜つまり高配当なのに過小評価される度合いは、改善されているのです。
このように、配当の総額で決めることは、必然的に経済規模の大きな企業のウエイトが高くなり、利回りが高くとも経済規模の小さな企業のウエイトは小さくなります。こうすることで、スリッページ問題の発生を最小限に押さえ、なおかつ高配当企業のバリュー株効果も得られることになるのです。 では「無配」の企業はどうなるのでしょうか?答えは、配当でのウエイト付けはゼロになります。ファンダメンタルインデックスでは、配当だけでなく売上高・キャッシュフロー・株主資本の4つの指標があるので、無配の企業でも最終的なウエイトがゼロになることはありません。しかし、他の企業が4つの指標で評価される中で、配当を除く3つだけで評価される訳ですから、必然的に最終ウエイトはかなり低くなります。 無配企業というのは、ほとんどが「赤字転落した駄目な企業」か「成長途上の新興企業」のどちらかになります。赤字企業のウエイトを小さくすることは、企業の経済力を評価するファンダメンタルインデックスでは、当然だと言えます。 また、新興企業というのはまともな利益が上がっていなかったり、利益があっても業務拡大のために再投資する場合が大半です。これも、赤字の場合と同様、企業の経済力の評価という点で低くなるのは当然です(※注)。 また新興企業は、将来の利益を見越して株価が高騰している、いわゆる人気先行の企業も多いです。このようなバブル企業を排除することが、ファンダメンタルインデックスが時価総額加重平均を上回る原動力ですから、ウエイトを低くするのは当たり前のことです。 ※注;ファンダメンタルインデックスが判断する「企業の経済力」とは、あくまで現時点のもの、つまり確定された事実に基づいた評価です。勿論、新興企業とて将来的に、確固たる経済力を付ける可能性もある訳ですが、それは不確定な未来の事象です。このような不確定要素を基準に入れない事が、公明正大な投資基準を築く上では不可欠なのです。
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